水上町藤原 その1

もう30年近くも前のことになりますが
そのころ彼はよく、水上の奥の藤原郷へ、
茅葺き民家を描きに出かけておりました。

水上駅から湯の小屋温泉行きのバスに乗って暫らく行くと
始めに目に入るのが粟沢の集落、
どっしりとした茅葺き民家が見事でした。

粟沢晩秋
粟沢晩秋[10P/1977]

さらに30分ほどバスにゆられてダム湖の橋を渡ったその奥に、
藤原湖をとりかこむような形で、
青木沢を始めとして沢山の集落が点在しており、
そのいずれにも見事な茅葺き民家が建ち並んでおりました。

 青木沢、久保、原、山口、一畝田、明川、須田貝、大芦、大沢

それが、それぞれの集落の名称です。

そのあたりは昔、奥州藤原氏の一族が隠れ住んだ地だとも言われ、
それ故に藤原郷と呼ばれるようになったと聞いております。

昭和35年(1960)に須田貝ダムが作られた時、
下流の河川を堰き止めてそこに出来たのが藤原湖であり、
その湖の底には160余戸の民家が眠っているということです。


何年かにわたり、四季折々に訪れた藤原郷での絵を紹介いたします。

【夏の絵から】

青木沢晩夏
青木沢晩夏[SM/1975]

夏(久保)
夏(久保)[3F/1975]

夏日(須田貝)
夏日(須田貝)[8P/1976]

日盛り(須田貝)
日盛り(須田貝)[10F/1976]

3号の「夏」にはコスモスがたくさん描かれていますが
この他にも民家と花の絵がかなりあります。

月見草と民家の絵(青木沢)
月見草と民家の絵[1976年頃]

立秋(青木沢)
立秋(青木沢)[30M/1976]

晩夏(応永寺前)
晩夏(応永寺前)[10M/1977]

葵(明川)
葵(明川)[4F/1977]

道(明川)
道(明川)[4F/1977]

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