奥入瀬・蔦沼(初夏)

はじめて奥入瀬に行ったのは、1989年の5月でした。
青森のデパートで開かれる
「ふるさとの四季・青森百景展」に出品することになり、
以前から一度は訪れてみたいと考えていた奥入瀬行きが
実現したのです。
すべてがはじめてでしたので、
まずは十和田湖畔の休屋から、バス・タクシーを乗り継いで
奥入瀬渓流を観察しながら焼山温泉郷のホテルに到着したそうです。

渓流沿いの道を歩き始めたのは翌日から・・
そして青森百景展には次の2作品を出品しています。

初夏(奥入瀬))
初夏(奥入瀬)[10P/1989]

渓流(奥入瀬)
渓流(奥入瀬)[10P/1989]

道沿いに長く続く渓流に魅せられて、
季節をまたいでこのあとも、何度も奥入瀬に出かけておりますが
紅葉の奥入瀬はまた次の機会に譲って
ここでは、初夏から夏にかけての奥入瀬シリーズを紹介いたします。

  

奥入瀬
奥入瀬[10M/1989]
渓流(奥入瀬)
渓流(奥入瀬)[10P/1990]
初夏
初夏[10P/1990]
奥入瀬渓流
奥入瀬渓流[15P/1990]
渓流
渓流[10P/1991]
奥入瀬渓流
奥入瀬渓流[20P/1992]
奥入瀬
奥入瀬[20P/1992]
奥入瀬
奥入瀬[6F/1992]
奥入瀬渓流
奥入瀬渓流[10P/1995]
緑陰(奥入瀬)
緑陰(奥入瀬)[10P/1995]
奥入瀬渓流
奥入瀬渓流[30P/1997] (マリア書房・第9巻掲載)
初夏
初夏[10P/1998]
奥入瀬初夏
奥入瀬初夏[30P/2000]

2001年5月末青森からバスで、萱野茶屋・酸ヶ湯温泉を経由して
蔦温泉に行っておりますが、高度が上がるにつれて車窓からでも
さまざまな季節に廻りあうことができました。
谷地温泉を通過して間もなく
眼下に、水芭蕉が沢山咲いている草原も望めました。
 
田染幸雄のメモから
   蔦温泉では、長靴を借りての沼めぐり
森の中はすでに初夏の装いか・・蒼々の感
新緑に輝く薄緑の樹々の葉
ブナやトチの樹林のまっただ中に身を浸してきた
大町桂月の別荘のあるひょうたん沼のまわりも 繁茂する樹々の緑
そして、春蝉のコーラス・・

かまびすしく鳴く春蝉の声に、
梢をわたる風の音も流れの音も、小鳥のさえずりさえも
かき消されてしまっていた・・その日のことが思い出されます。

緑陰
緑陰[10P/2001]
水辺(蔦温泉)
水辺(蔦温泉)[8P/2001]
初夏(蔦沼)
初夏(蔦沼)[8P/2002]
奥入瀬清流
奥入瀬清流[10P/2003]
初夏
初夏[10P/2004]
清流
清流[10P/2004]

2005年の5月初旬に出かけた折には
奥入瀬渓流も蔦沼も早春のたたずまい
谷地温泉、猿倉温泉の辺りはまだ深い雪におおわれて真冬の風情でした。
そして酸ヶ湯温泉でも、道端に、かき寄せられた雪の小山ができておりました。

早春
早春[10P/2005]
水辺(蔦温泉)
水辺(蔦温泉)[8P/2005]
五月の水辺(蔦温泉)
五月の水辺(蔦温泉)[10P/2005]

田染は、雪の降り積もる奥入瀬の風景も描いてみたいと思っていたようですが
ある時、子の口のすぐ下流にある水門で水量調整をしており
夜間(17時以降)や冬期間は、ほとんど水を流していないことを知り
気を削がれたようでした。

蔦沼:蔦温泉をとりかこむように七つの沼が点在し
    それぞれ蔦沼 赤沼 鏡沼 月沼 長沼 菅沼 ひょうたん沼
    と呼ばれています。
   
大町桂月(1869〜1925):高知市に生まれた明治の文人。
各地を旅し紀行文を残していますが
十和田湖と奥入瀬をことのほか愛し、蔦温泉で晩年を過ごしています。

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